Yoga Mat Monster in Monster March, 2016

 

ヨガマット妖怪展-モノが生まれてから死ぬまで-

お盆の時期だからこそ妖怪というテーマで大人も子どもも外国人も楽しめる企画展。8月16日から20日までの5日間、日本橋馬喰町のギャラリーで「モノの命と環境」をテーマに「モノが生まれてから死ぬまで」のプロセスを、最先端のライフスタイルを象徴するヨガマットを通じて体感する企画展を日本橋馬喰町にて開催。入場無料。

 

NEWS)

企画展の内容について東京新聞社様にご取材頂きました!

>>インタビュー記事はこちら

 

企画展の内容)

海外で注目を集める日本人ヨガ指導者であり、アーティストでもある宗冨美江(Fumie Mune)と宗健太郎(Kentaro Mune)の夫婦ユニットの企画展が8月16日から8月20日まで東京都中央区日本橋馬喰町の鳥蝶GREENギャラリーで開催されます。これまで夫妻のアート活動は世界的なヨガメディア「Wanderlust」や「Yoga Journal Thailand」で紹介されました。国内では毎日新聞社に過去の企画展が取材・紹介されています。

1000年前の百鬼夜行絵巻の中に突如として現れるヨガマットの妖怪。一見場違いなこの化学素材のヨガマットモンスターの存在が現代人に何を訴えているのか。奥に進むと数種類のヨガマットの断片を地中に埋めて、その経過を見ていく映像作品があります。映像の中ではいつまでたっても原型をとどめ続ける化学素材のヨガマットの「腐らない」という異様さが浮き彫りにされます。時に痛烈で、時にユーモラスにも見えるアートを通じて、日々の暮らしに潜む不可解さ・不気味さが表現されています。

Mune夫妻はヨガ瞑想指導者としても著名であり、これまでに日本国内で四冊の書籍を出版しており定評を受けています。

夫妻は現在、急拡大するヨガや瞑想への現代人の関心の渦に当事者として直面し、現状への違和感を語ります。それはモノとの対話の欠如です。「本来、日本人にとってヨガや瞑想の姿勢は生活に根ざしたものでした。そして、その本質は禅や茶道として凝縮され、花開いた歴史をもちます。禅や茶道は暮らしの中で自然やモノ、空間との対話を大事にする実践的な教えを伝えています。しかし、現状のヨガや瞑想のとらえられ方は自然、モノ、空間との対話をおざなりにして、自分の心と体のことだけに集中しているように思うのです。その結果、今日もまたヨガマットのゴミ山が世界中に作られ続けています。ヨガマットのゴミだけで、わずか3年で東京ドームが埋まってしまうという試算が出ています。将来の私たちの子どもたちはヨガマットの姿をしたモンスターたちに囲まれてしまうことを防がなくてはいけないと思ってアート制作をしています。」

そして、「ヨガとは現代人にとっての茶道であり、ヨガマットこそ現代人にとっての茶室になりうるものなのだ」という確信に至るのです。

そこで夫妻は2011年より茶室や禅の庭としてのヨガマットアートを制作・発表し続けてきました。その結果、伝統と革新を伝える日本人アーティストとして国内外から注目を集めています。夫妻はタイ国内外のメディアが取り上げた、世界初のヨガマットアートの企画展を行なう鳥蝶GREEN Galleryを主宰しています。また、夫妻のこれまでの活動については2017年1月に出版された書籍「ヨガマット一枚の革命」にて解説されています。

夫妻の活動は自然素材でヨガマットや茶室を制作する禅アート、廃棄されたヨガマットを回収して制作される地球と人間の関係について警鐘を鳴らすアート、映像作品およびパフォーマンスなど多岐にわたります。それらはいずれも心・身体・空間との関係性に主眼を置いています。夫妻はアメリカを始めとして世界中で不要なヨガマットを回収してアートとして再生する「Yoga Mat Monsters(ヨガマット妖怪)」プロジェクトを進行させています。今回の東京での企画展はその記念すべき第一弾となります。

企画展のテーマは大量生産とゴミ、そして暮らし方と身体のありかたについて。ヨガマットを使った平面作品・立体作品・映像作品を展示します。

 

【会期中のイベント】

宗夫妻は一般からの不要なヨガマットの寄付を常に募集しており、本企画展ではヨガマットを回収する参加型イベントを毎日開催します。訪問者は不要になったヨガマットを持ち込むことができます。これに加えて、作品について解説を行うアーティスト・トークや子供と一緒に行うワークショップなども予定されています。

8/16 アーティスト・トーク
8/20 モノの命とは?捨てたあとくさるもの・腐らないものを学ぶ
※ヨガマット回収イベントは期間中毎日開催

 

【ヨガマット妖怪展】

日本橋馬喰町という今、東京で最も注目を集めるイースト東京エリアの中心地にあるギャラリーにて本企画展は開催されます。参加費は無料です。

場所:東京都中央区日本橋馬喰町1-3-3 ※JR馬喰町駅より徒歩2分、都営馬喰横山駅より徒歩4分、東京メトロ日比谷線小伝馬町駅より徒歩4分

入場料:無料

会期:8月16日~8月20日 11時00分~17時 予約不要

*ヨガマットの回収イベント:上記の休館日以外は行われます

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【企画展の見どころ】

 Yoga Mat Monsters:日本の文化の中にあるモノとの対話
Mune夫妻は大量生産と大量消費の波が、ゴミ=廃棄物を通じて私たちを徐々に圧迫していく様子をYoga Mat Monster(ヨガマット妖怪)として表現しています。Yoga Mat Monsterとは世界中に拡大した大量生産と大量消費の象徴なのです。このYoga Mat Monsterの背景には平安時代の書物である付喪神記や百鬼夜行絵巻、あるいは日本の妖怪物語に見られる日本人特有のモノへの洞察があります。企画展ではYoga Mat Monsterがギャラリー内を縦横無尽に入り乱れます。

 

 参加者と行なうパフォーマンスアート&イベント
企画展中、観客は不要なヨガマットを持ってきて、その場でマットと別れる参加型アート「Thank you & good bye, my chemical yoga mat」をアーティストと共同で行うイベントがあります。さらに、観客たちは過去に回収したヨガマットを材料にした展示を目にすることで、破棄されたヨガマットがアート作品として生まれ変わる場面に直面します。別れと再生を通じて、自分自身の日常がどのように世界と関わるのかを知る手掛かりになるとFumie Muneは語ります。

 自然との共生や暮らしテーマにしたアート
夫妻の作品の根底には環境への意識が常に流れています。ヨガマットの断片を地中に埋めてその分解を観察する「Bio-degradation:自然分解アート」やギャラリーの5分の1スケール模型を用いて一日分のヨガマット排気量を再現した立体と映像作品「Yoga Mat Building」を展示します。

 ハーブヨガマットができるまで(立体+映像作品)
ホテイアオイという素材を用いた自然分解するヨガマットによる禅アートと、それができるまでの映像作品を展示します。この禅アートは「Mobile Zen Garden」の一部として海外メディアからも紹介されています。

 

タイ東北部ブリラム県の女性たちと一緒にヨガマットを作る
企画展では東南アジアの農村部の女性たちと協力し、バンコクの工房にてハーブヨガマットができるまでの様子を解説した展示を行います。世界の問題となるホテイアオイの水槽を用意し、素材を紹介します。

 

ブリラム県で一緒にヨガマットを作る女性たち

マットの素材となるホテイアオイを持って撮影

 

 回収したマットを用いて次回作を制作します
夫妻は不要となって回収された化学素材のヨガマットを使って作品を制作しています。廃棄ヨガマットを用いた作品として、上記のもの以外にもYoga Mat MountainsやYoga Mat Barracks(ヨガマットバラック)といった立体作品を制作しています。今後の企画展ではヨガマットを用いて、日本の密教寺院に見られる胎内巡りをモチーフにした「Chemicalized Body, Chemicalized Womb(訳:化学物質化する空間・化学物質化する身体・化学物質化する子宮)」を制作する予定です。